「M&Aのメリットは?」
「後継者問題に悩んでいる」
「光本勇介氏の評判が知りたい」
M&Aと言えば豊富な財源を駆使して企業の株を買い占めるなどして乗っ取り、リストラや業績が不振な部門を廃止するなどしてスリム化してから転売するためのものだと思ってしまいがちですが、ここ数年でその様相は大きな変化を見せています。
度重なる物価高騰や世界情勢の先行き不安などがある中、多くの企業ではパラダイムシフトが求められました。
外国人観光客の数が最盛期と比較して10分の1以下になるなど観光産業とその周辺の産業に大打撃を受けたのが象徴的で、同じような現象は全ての企業にも襲い掛かっています。
物価高騰は原材料の仕入れから輸送までも関与し価格転嫁を余儀なくされ、販売価格を上乗せしたり、価格を保持しながら内容量を減らすなど隠れ値上げと呼ばれる手法も生まれました。
※光本勇介の経歴/人物像とは?数多くの会社・サービスを設立し売却
https://mitsumotofile.info/
光本勇介氏が警鐘を鳴らす後継者問題
さらに消費者側は給与がなかなか上がらず、節約志向に走るなど負のスパイラルが続いています。
そんな中で中小企業を中心に現れてきているのが後継者問題で、その企業を今後どのような扱いにするのか多くの経営者にとって思案のしどころです。
長年培ってきた会社をこのまま終わらせる気にはなれず、しかしこの先行き不安の時代に引き継がれた後継者にはいばらの道が待っており、なかなか火中の栗を拾うこともしづらくなっています。
そのような状況の中、ここ数年で増えているのが黒字倒産です。
現時点ではまずまずの業績を残しているが、数年後には傾く可能性もあり、さらに後継者がいないことから倒産させてしまうというものです。
これらの企業の中には優れた特許技術を持っていたり、地域ではなくてはならない役割を担っているなど重要なケースも少なくないことから、倒産後の空洞化が懸念されていました。
そのような状況を打開するために登場したのが、自らM&Aを申し出て会社を存続させるという方法です。
運送業界の再編で起こっている現象
主に運送業界の再編で起こっている現象で、業績をV字回復させる大きな起爆剤になろうとしています。
インターネット通販サイトの隆盛により購入した商品を配送するために今や欠かせなくなった運送会社ですが、一見すると大手の会社と思いきや、実はその下には中小零細や個人事業主などの下請けが数多く存在しています。
中には複数の企業と提携し、時にはある会社のサービスドライバー、違う時には異なる会社のサービスドライバーとして活躍している事例もあるほどです。
そんな彼らにとって大きなダメージとなったのが燃料費の高騰で、売り上げにも直接影響を与えました。
その一方で徴収できる輸送料はそれ以前と変わらず、価格転嫁をすることもできません。
もしもここで値上げを要求した場合には契約解除を求められるなどすることから、耐えるしかないのが現状です。
M&Aを申し出て状況を打破する
しかし、それにも限界があり現時点では黒字でも、この物価高や先行き不安がこれから先も継続するようであれば数年以内には赤字に転落することが目に見えており、リスクヘッジから早い段階で黒字倒産を判断するケースも増えています。
質の高いサービスの提供やノウハウを持っていながらも、会社を畳んでしまうのは勿体ないと考え、それを打開するために考えられた手段が自らM&Aを申し出るという方法でした。
そのような状況を敏感に察知した業界では、その申し出を受け付ける業務を開始し、コンサルティングを行うことで会社の買取をするなどしました。
M&Aによって買い取られた中小の運送会社の多くは大手事業者に買い取られることで編入され、その事業者の支店としてよみがえった事例もあります。
M&Aによって買い取られた企業のメリット
得られるメリットとしては後継者探しに窮することなく会社が存続できるのをはじめ、大手事業者のノウハウの享受、その大手のロゴや名称をトラックに貼付することで得られるネームバリューやブランディングに加えて、大きなネックとなっていた燃料代も、本部の方で大量受注することでコストダウンに成功し、市場価格よりも遥かに低額で調達することが可能となりました。
これらの施策により会社を存続させたかったオーナーはそれを実現し、大手事業者は比較的安価に支店を設けることができ、そして周辺で暮らしている人々はこれまでと同様、あるいはさらにグレードアップした質の高いサービスを享受することが可能です。
かつてのM&Aはいささかダーティーなイメージがあったことも確かでしたが、今回のような好事例では多くの人々にとってウィンウィンの成果をもたらすものとなりました。
M&Aが世界を変えると言われた時代があり、それはあくまでも資本家側の視点に立ったものでしたが、幾年もの時代を経てパラダイムシフトが余儀なくされた昨今、苦しんでいた企業やそのサービスが無ければ困ってしまう人々を救うために役立てられています。
まとめ
現在の状況はこれから先、数年にわたって継続すると見られており、同じような事例は業界問わず様々なシーンで実行されるに違いありません。
業界再編がカンフル剤となり、全体的な底上げになることが期待されています。
最終更新日 2025年7月8日