■注文住宅で家を建てる
間取りや内装・外装などが自由に選べる「注文住宅」で家を建てる場合、予算は2000~3000万円台、家の広さは35~40坪程度というケースが一般的です。1坪は約3.3㎡なので、約115.5~132㎡程度の家になります。
・予算2000万円台の場合
予算2000万円台の場合、建設会社は「ローコスト住宅を得意としている会社」や「中高級グレードの家を建てる会社」などから選ぶことが可能です。
「ローコスト住宅を得意としている会社」で家を建てるなら、キッチンやシステムバスなどの設備機器や、屋根や外壁などの外装材、フローリングや壁紙などの内装材は、会社が用意している商品の中でもグレードの高いものが選択できるでしょう。間取りは、複数のプランの中からセレクトするケースが多いのですが、会社によっては住む人の希望や暮らし方合わせオリジナルで作成してくれる場合があります。設計担当者と一緒に行う間取りづくりはワクワクする作業なので、”注文住宅の楽しさ”よりを味わうことができるかもしれません。
「中級グレードの家を建てる会社」の場合、間取りは、ある程度決められている「規格プラン」を選択する可能性が高くなります。もし、間取りに自分たちの希望を反映したいという場合、コスト調整のために外装材と内装材、設備機器はハウスメーカーが用意している「標準仕様」の中から選択することになるでしょう。ただ、中級グレードの家を建てる会社が定める「標準仕様」は、機能面や性能面、質感などが十分なものばかりなので、安心して選ぶことができます。
このように、予算2000万円台の場合、建設会社によって「こだわるところ・あきらめる」ところといった”メリハリ”を付けることが必要になります。メリハリをつけるために大事な点は、家族の希望をまとめ、実現したい優先順位をつけておくことです。注文住宅で家を建てると決めたら、家族で十分に話し合い、話し合ったこと(希望内容や優先順位など)をメモにまとめておくことをおすすめします。
メモにまとめた希望を優先順位に沿って取り入れたり、予算に収めるためにあきらめるという調整作業はなかなか大変かもしれません。そんなときこそ、建設会社の営業担当者や設計担当者のサポートを受けることが、家族全員が納得できる家にするコツかもしれません。
・予算3000万円台の場合
予算3000万円台で注文住宅を建てるなら、「ローコストが得意な会社」や「中級グレードの家を建てる会社」はもちろん、「全国展開している大手建設会社」での家づくりも可能になります。幅広い会社から選べるメリットを活かし、できるだけ多くの会社の営業担当者・設計担当者と会い、自分たちの希望やこだわりを実現できそうな会社を選ぶとよいでしょう。
家についても、設備機器や仕様の希望が実現しやすくなります。水まわり空間こだわりたい人は、外国製のハイグレードキッチンやジャグジーバスなどを取り入れられます。自然素材にこだわりたいなら、壁を珪藻土にしたり、無垢のフローリングを用いるのもよいでしょう。来客が多い家庭なら、ホームパーティーを楽しみやすいようにLDKを広く配すれば、新居での暮らしがより一層楽しめるようになるはずです。
気になる建物の性能があれば、こだわることも可能です。大地震や火災に備えて耐震性や耐火性を、長く住める家が欲しいなら耐久性を、どの部屋にいても一年中快適に過ごせる家を手に入れたいなら断熱性や気密性を高めるとよいでしょう。
■60坪あれば二世帯住宅を建てることも可能
予算3000万円の場合、間取りの自由度も高くなります。どのような建設会社でも「規格プラン」のバリエーションが充実していて、平屋や2階建て、会社によっては3階建てのプランも用意されています。中には、天井が高くて開放感が得られる「吹き抜けのリビング」「勾配天井」、1人での”おこもり”が楽しみやすい「ロフト」などが配されたプランなどが用意されているでしょう。
もちろん、自分たちの希望に合わせた間取りを作成してもらうことも可能です。例えば、趣味空間にも使えるビルトインガレージや、造り付けの本棚を備えたの書斎、中庭を設けてウッドデッキやタイルを配する間取りをつくることもできます。間取りにこだわらず広さや部屋数を重視したい場合には、50~60坪程度を確保し、5~6LDKを配することも十分可能です。60坪あれば二世帯住宅を建てることも可能になるでしょう。
気になる会社・ハウスメーカーがあれば、希望の広さと間取り、工法、予算上限を伝えて、ラフプランを作成してもらいましょう。ラフプランの作成は無料で行ってくれる会社が多いので、気軽に依頼することができます。
もし1社ごとに依頼するのが面倒であれば、一括で依頼できるサービスを利用するという方法もあります。一般的にインターネットを通じいて1度の依頼すれば、4~5社程度からラフプランが提案されます。効率よく比較検討したい人は、上手に活用してみましょう。
最終更新日 2025年7月8日