「神社本庁について詳しく知りたい」
「神社本庁に行ってみたい」
「神社本庁の事業内容について興味がある」
日本は古くから神話の国と言われており、淡路島や高千穂では国生み伝説が今も語り継がれている地域です。
起源説というものをご存知でしょうか。
それが日本神話のことを指しており、イザナギとイザナミの二人の神によって日本は誕生したと言われているわけです。
これらの伝説を伝えるのは全国各地の神社であり、神社本庁が管理をなされている施設です。
2021年現在、国内には計15万件もの神社があり、その規模は大中小さまざまなもので構成をされています。
トップに君臨するのが伊勢神宮であり、各地にある神社はすべて伊勢神宮の末社になるのが特徴です。
神社本庁は東京都にあり、文部科学省が管理をしているところです。
ここでは簡単に、神社庁の特徴について見ていくことにしましょう。
また実施をしている事業についても解説をしていくので、参考にしていただけると幸いです。
神社庁誕生の歴史
神社庁が誕生したのは明治4年で、それまでは各神社が単独で管理をなされていたのが特徴となります。
江戸時代は寺院と神社は非常に高い権力を有しており、村や町を納めるほどの力を持っていたものです。
江戸幕府から明治政府へと移り、このとき廃仏毀釈がなされました。
今までは神社も寺院も同じ位置付けで考えられてきましたが、それ以降は神社と寺院は別物であるという指針を政府がのべ、それぞれを統括する組織が生まれたわけです。
伊勢神宮をトップにしている理由は、日本神話のアマテラスをお祀りしているからになります。
すべての神を納める存在となっていることから、全国各地の神社の総取りとなったわけです。
神社本庁の主な業務
神社本庁のおもな業務は、神主となっている職務の方の管理と神社の設備保全です。
神主は必ず各地の神社を管理しており、その任命を司っているのが神社庁になります。
一般的には世襲制度で跡を継がれますが、後継者がいない場所の場合は、神社庁から適任となる人物をピックアップして派遣をはされるのが特徴です。
この神主になるには、必ず付属の皇學館大學を卒業しないといけません。
皇學館大學は三重県伊勢市にあり、神学を学べる教育施設です。
4年間の在学期間中で神学を学び、神主に相応しい教育を受けることにあります。
卒業と同時に神社本庁の職員になるので、一種の職業訓練学校というスタイルになっているのも特徴です。
入学できるのは18歳以上の男女で、年齢制限はありません。
神主になることを前提にしている大学であるため、大半の学生は実家が神職を司っている家の方です。
神社庁の事業について
ここからは神社庁の事業について見ていくことにしましょう。
おもな事業は七五三などのお祓いと、各地の神社で販売されいるお守り・お札などの縁起物の販売です。
七五三は室町時代に誕生した儀式で、3歳・5歳・7歳になる幼児の健康を祈願するお祓いです。
当初は貴族などの朝廷で暮らす高貴な身分の方のみで実施をされてきたものですが、江戸時代以降は庶民の間にも広まった行事です。
必ず神社で実施をされているのが特徴で、祝詞をあげて祝福をなされます。
この行事を司っているのが神社庁で、千歳飴の販売権も持っています。
そのほか、社務所で販売をされているお守り・おみくじなども、必ず神社庁の許可がないと販売をすることはできません。
その理由は、神社は宗教法人というスタンスで運営をされているからです。
営利目的で縁起物を販売することが不可能なので、どのようなものであっても必ず許可申請をしないといけません。
神社本庁の業務で毎年実施をされている
ではここからは、神社本庁の業務で毎年実施をされていることを見ていきましょう。
伊勢神宮を例にあげると、毎年外宮・内宮では遷都と呼ばれる儀式を実施されているのをご存知でしょうか。
これは主神であるアマテラスの住む場所を移動させる行事であり、必ず斎王と呼ばれる方も立ち会って2日間の儀式をなされるのが特徴です。
斎王は天皇家の女性皇族が代々務められているため、宮中行事ともいわれています。
この時、必ず神殿も建て直されるのが特徴で、紀伊半島の熊野地方のヒノキを使います。
神社庁の直轄地が和歌山県内にはあり、そこで伐採をされた木々しか使われません。
神社本庁では毎年4月になると、直轄地の視察をおこない、その年の建て替えで使用するヒノキの確認もなされます。
神社庁には2020年で約2万5000名の職員が存在しており、そのうちの2/3は東京の本部ではなく、全国各地の支部や神社で勤務をなされているのが特徴です。
神主も職員という扱いになるため、本庁は一般的な中央官庁というよりも神社という括りで運営をされていると見なせるでしょう。
まとめ
日本の礎を担っている組織でもあり、今後も日本の伝統と神話を後世に語り継ぐ事業をなされることが伺えます。
国内でもっとも歴史がある中央省庁でもあり、そのスタイルは変わることはありません。
神話の国であるがゆえに持つ特権を活かした活動をなされることが予想できます。
神主と神社のための組織です。
最終更新日 2025年7月8日